「読書『数学は科学の女王にして奴隷Ⅰ・Ⅱ』」(行動記録/日記) | ◇ ◀ ▲ ▶ |
これからは読んだ本も日記ネタにしよう。
この本は実は1週間以上前に読み終わったのだが、遡って日記にしてみたい。
面白い本である。そして、広範囲に渡る人に対して役にたつ本だと思う。 いわゆる文系の人でも理系の人でも(こういう区分けが許されるとして)、 ふだん数学と全く無縁であったとしても、 一種の一般教養の延長にある読み物として充分価値のあるものであると思う。 そして多少とも数学になじみがある人には知識の偏りを見直す良い機会になる。
数学の本といってもむずかしい数式などは全くでてこない。 とり上げる内容もかなり古く、最近の話題とはかけ離れている。 その分、むしろ数学の各分野の背景に横たわる数学的な考え方を著者なりに わかりやすく説明している点で読む価値があるといえる。 多くの人がもつ誤解と裏腹に、数学とは数字だけで構成される無味乾燥で 冷血な別世界のできごとではなく、非常に身近な「考え方の学問」である ことが多少とも理解できるならば、著者も大よろこびだろう。
多少癖がないこともない。著者独特の暴言も散見される。 暴言といっても全く害のないものなので、それがかえって面白い。 おそらく著者の数学を通した世界観がとても平和なものであるからだと思う。
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