「読書『呪文の織り手 <デイルマーク王国史3>』」(行動記録/日記) | ◇ ◀ ▲ ▶ |
四部作のうちの第三部なのでクライマックスはまだまだこれから。 というより、やっと駒がそろってこれから話が始まるというところだろう。 第一部と第二部では、時代背景や社会背景は同じくするものの、 描かれるエピソードにはあまり直接的なつながりは見えない。 第三部は、時代がまったく違うものではあるが、 物語全体の源流とでもいう位置づけになっている。
ここで描かれる子供たちはみなたくましい。 エネルギーがある。 周囲の大人たちに翻弄されながらも、 結局は自分自身で考え、答えを出し、道を切り開いていく。 といっても単に子供が独力で苦難の道を行くというわけではなく、 必ず味方になる大人が用意されていて読んでいて安心感がある。
この手の物語は得てして叙事的記録的なものになりがちだが、 この作者の話は生活感があって子供たち同士の悪ふざけなども ちゃんと描かれているし、登場人物のそれぞれ別個の個性が 書き分けられており臨場感があって良い。 これは翻訳者の能力にも負っているのだろうが。
最終章の第四部が楽しみである。
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